【第7回メンタルヘルスセミナー詳細】間もなくスタート!職場におけるメンタルチェック義務化

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第7回ダイヤル・サービス メンタルヘルスセミナー
「間もなくスタート!職場におけるメンタルチェック義務化」

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「間もなくスタート!
 職場におけるメンタルチェック義務化」

講師 : 岡田 邦夫 医学博士

■講師プロフィール
現在、大阪ガス(株)人事部健康開発センター統括産業医。大阪市立大学医学部卒業。
2008年大阪経済大学客員教授。
2010年大阪市立大学医学部臨床教授。厚生労働省「職場におけるメンタルヘルス対策検討会」委員。
主な著書に「産業医のための事例でみる事業者が行う就業上の措置」産業医学振興財団(共著)「健康経営のすすめ」(共著)など他多数。

間もなくスタート!職場におけるメンタルチェック義務化

 テーマが義務化ということになっておりますが、厚生労働省の方では、一応法律については3党合意が得られたということで、この労働安全衛生法の改正については休会中審議ということになっております。休会中であっても審議をして、次の臨時国会で一応可決成立ということで、来年の7月1日、もしくは来年の10月1日付で、企業規模を問わず、メンタルチェックを義務付けるということになっております。
 職場におけるメンタルヘルス対策、職場復帰支援の充実。ひとりひとりを大切にする職場づくりを進めるという、労働政策審議会にてこれまで議論がされて、法制化という形になってきたわけです。
 ご覧になられた方もいらっしゃると思いますが、7月30日の新聞で、韓国政府が来年から全国民にストレスチェックを義務付けました。韓国はご存知のように、OECDの国の中でトップですが、このWHOの一番最新のデータを見ますと、10万人あたりの自殺者数が、リトアニアが第1位で34人、次に韓国が31名、日本は24名ということで、現在世界第2位の自殺国になっております。特に韓国は学歴の問題が非常に厳しくて、大学受験に失敗すると、学生が自殺するという問題が起こっております。若い人たちの自殺が非常に多いということで、国が郵送でストレスチェックをおこなって精神科医が介入していくというようなことを、政府が決めたということです。日本もご存知のように、自殺が非常に多いです。若い人たちの死因の一位がすべて自殺であるというようなことを考えますと、わが国の少子高齢化というのを考えた場合に、やはり今後の、若い人たちのメンタルヘルス並びに自殺対策というのは、きわめて重要な課題・問題であろうと思います。
 そういった中で、政府が若者に重点をおいた自殺対策というようなことで、自殺総合対策大綱等の見直し案を公表しております。
 社会的な問題であるというような意見が出てきており、医療の世界だけでは解決ができないということで、企業ぐるみであるとか、地域ぐるみ、国全体がこの対策に取り組まなければいけないというような状況になってきております。
 そこで、平成22年の5月に、厚生労働省が一体となって、自殺うつ病に取り組もうということになり、自殺うつ病対策プロジェクトチームというのができ、その報告書が平成22年の5月に発表されました。
 そこで5つの柱というのが出されました。柱の元となるのは、自殺が多いということと、いわゆるハイリスク者に対する対応をきちっとしなければいけないということから、柱の1,2,3,4,5というのが出てまいりました。
 その中でお話をさせていただきますのは、この柱3にあります、職場におけるメンタルヘルス対策、職場復帰支援の充実。ひとりひとりを大切にする職場づくりを進めるという、この柱3に沿って、私が委員となりましたメンタルヘルス対策の検討委員会というのが開催されて、今日お話しするストレスチェックというところに結びついて、労働政策審議会において議論がされて、法制化という形になってきたわけです。
 その柱3というのは、どういうことをメインにしているかといいますと、管理職に対する教育の促進と、職場のメンタルヘルス対策に関する情報提供の充実、職場におけるメンタルヘルス不調者の把握、および対応。メンタルヘルス不調者に適切に対応できる産業保健スタッフの養成。長時間労働等の抑制等に向けた、働き方の見直しの促進。配置転換時、とくに配置転換したときに、心を病む方が多いですが、こういった時期、いわゆるハイリスク期における取り組みの強化。それから、職場環境に関するモニタリング。労災申請。これはご存知のように、昨年の12月に精神疾患の労災の認定基準というのができまして、非常に迅速に労災が認定されるようになったことはご存知かと思いますが、そういったことが、これに沿って着々とすすめられているということです。
 それから復職支援。地域職域の連携。これはなぜ地域職域かといいますと、ストレスチェックが、もし事業主が指定する精神科医、もしくは産業医、もしくは医師の受診を本人が拒否した場合に、地域の医療機関で受けるということになりますので、そうすると職域と地域が連携しておかないと、地域で受けられた方が、職域へフィードバックしていただかないと、何の役にも立ちませんので、そのあたりの連携をはかっていくということになります。
 このストレスチェックの意義というのは、従来の労働の量というところから、大きく今の企業の責務という労働の質の方へ変わってきているということは明らかであろうと思います。


労働の質の問題

 続きまして、次の労働の質の問題にふれていきたいと思います。
 去年の12月に心理的負荷による精神障害の認定基準の中に、1ヵ月160時間を超える時間外労働があれば、1回で労災の認定になりますとか、顧客からのクレームに対して、かなり厳しいクレームに対応してうつ病になったとか、そういった方の労災が認定されるということが、この認定基準の中に書かれたわけです。
 これは先ほど、柱3の中に書かれていましたように、労災の認定を迅速にするために、労働基準監督官が認定する、労働基準監督官が簡単に判断できるような、くわしい表がオープンにされたわけですから、その中にストレスの問題が非常にたくさん入ってきている、というのが現実にもあるわけです。たとえば、もうひとつの問題が、東芝事件ありますが、時間外労働が少しあり、明らかに体調が悪い。体調が悪いということであれば、上司は、課長は何をしなければいけないかというと、体調が悪いというのは、本人の申し出があってもなくても、体調不良の明示した訴えがないとしても、体調が悪そうであれば、その理由を聞いて、産業医に意見を聞いて、その結果明らかに問題があると最終的に管理職が判断した場合は、就業上の措置を講じないといけない。つまり残業時間を軽減するなど対策を講じないといけないところを漫然と業務軽減しない状態を継続しないことによって、うつ病が増悪したということで、解雇が無効である、つまりこのうつ病は業務上発生したものということになりますと、労働基準法19条が適用されますと、解雇ができなくなってまいります。解雇できないということは、解雇したこと自身が無効でありますから、解雇した日から判決の日までは、労務を提供したものとみなされて、賃金の支払い義務だけが残ってくるということになるわけです。そのときに、上司の安全配慮義務違反というのが問われたわけで、つまり、業務に伴う疲労や心理的負荷をあるというふうに感じた場合には、上司が判断した場合には業務量を調整して、今以上に心身の健康を損なうことがないことを配慮しなければいけない。そういう不法行為があったということで、安全配慮義務に違反する債務履行責任がここに存在するという東京高裁の判決が出たのです。
 こういうことを考えると、ストレスチェックをちゃんとして、産業医としても対応して、心身の疲労が蓄積しないように、もしくは心の病気が発生しないように、もしくはうつ病という病気を治療中であった場合には、きちんとして会社は対応すべき義務があるのです。往々にして、ご本人がそれを隠しておられる場合もあるかもわかりませんが、こちらの方から「体調悪そうですね」ということを示して、上司なり産業医が聞くべきだったということになります。
 実際には管理監督者と言っていますけれども、管理職の方の役割が大きくて、もちろんトップの役割が1番大きいわけですけれども、やはり管理監督する立場の方が、きちっと職場の環境を作っておかないと、その職場からたくさんの不調者が出ているということになれば、明らかに職場環境調整配慮義務違反という、職場全体の不法行為が構成されていることになりますので、たくさんの方がそこでうつ病になったり、自殺が出たということになった場合には、組織ぐるみで病気を発生させているということになりますので、そういうことは当然避けないといけないという時代の要請があるのではないかと思います。それは、最終的にはCSRの問題になってきますし、昨今では、株主訴訟なんかにおいて、おそらく健康管理において1億2億の賠償が出たら、ステークホルダーに返すべきお金が賠償金に使われていくということであれば、株主訴訟というのが当然起こってくるわけで、そのお金は、株主に配当金として返されるべきお金であるにもかかわらず、1億も2億も賠償はおかしい、ということで、執行役員が個人で負担しろというような意見が最近ちらほら出てきましたので、管理職がそういう叱責をしたからこんな事件が起こったのだから、管理職が賠償したらいいのではないかというような問題になってきます。これは管理職の方はたまったもんではありませんので、そういうことで社内できちっと対応しておくということが必要になってくる。組織としてのきちっとした対応が必要になってくる。この会社では、こういう形で過重労働も、労働の質も量もともにきちっとケアしています。もし問題があったら、こういうパックアップ体制をとってやっています。なおかつ、管理監督者には教育をしています。法定労働衛生教育の一環としてメンタルヘルス教育をしていますということを明確にしておかないと、恐らく申し開きはできないのかなというように思っております。


事業主が気をつけるべき点

 最後に、一応日本は法治国家でありますから、こういうような指針とか法律が出れば、会社はこれに乗っとって、事業主は働いている方の心身の健康を守らないといけないということが言われておりますし、もう1つは、私が一番いままで読んだ分厚い本ですけれど、マズローという人の「完全なる経営」の中に、経営というのは2つの柱があって、利益を出すことと、人を育てることであるということを言っていますので、経営で得た利益で人を育てるところに、ある程度投資をしなければいけない。それが1番重要な課題で、マズローの5段階欲求段階説というのがありますが、実はこの5段階欲求段階説というのが、生理的・健康、安全、社会、尊厳、自己実現というのがありますが、それが安全配慮義務による1番目の適正労働配置義務、健康管理義務、適正労働条件措置義務といった義務の上に、作業環境整備義務と、安全衛生実施義務、教育です。それとコミュニケーション能力が上司に求められて、そして、いわゆる心理的報酬です。きちんとコミュニケーションを取った上で、やった仕事に対しては、ちゃんと評価をしてあげるということが重要である。言葉でかけることは、たとえば給料をあげるとか、賞与をあげるとか、役職をつけるとかいうことではありませんので、「よくやった」という一言だけで、人間というのは、認められたということになりますので、その一言がなければ、欲求が満たされないことになるわけです。したがって、それが生き甲斐、働き甲斐となって、退職するときに、この会社で働いてよかったと思うかどうかというところの大きな分かれ道になってきて、この会社で働いたことを、わたしの人生の誤りだったというようなことにならないように、会社としては、なんの縁か知りませんけれども、たまたま集団として集まっているわけですから、その集団が元気でお仕事できるようなマネージメント能力を、管理職が持たないといけない。もしくはトップがそういうような配慮をしなきゃいけないというように思うわけです。そこで必要となるのは、過重労働対策と、メンタルヘルスケアということになるわけです。多くの場合は、スクラップ&ビルドをやればいいんですけど、なかなかそれができないのが現状なのだと思います。
 マズローの経営理論からいうと、利益の向上をはかることが大切でありまして、利益の向上を投資して、人の効果として出して、人の生産性と創造性を高めることによって、利益をまた出す。企業は100年200年続くということでしたら、常に成長を目指さないといけませんが、その成長を目指すということになる場合には、人の力が必要になってきますので、そこの投資を惜しんではいけないのかなというように思います。






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